本好き漫画好きの読書ブログ

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#真相をお話しします

現代日本の社会やネットの影響を背景に、日常に潜む小さな歪みを見事に暴いていく本格ミステリーです

私の感想としては

どの短編も、読者の予想を裏切る驚きのどんでん返しがある。特に、最後の「#真相をお話しします」は、物語の構成や登場人物の設定が巧妙で、読み終わった後に全体を振り返ると、隠されていた真相に気づくことができる。

現代的なテーマや問題に切り込んでいる。例えば、「#拡散希望」では、YouTubeSNSの影響力や危険性を描いている。「パンドラ」では、不妊治療や精子提供の倫理的な問題を扱っている。これらのテーマは、読者にとって身近でありながら、考えさせられるものである。

登場人物たちの心理や感情がリアルに描かれている。作者は、登場人物たちの欲望や苦悩、愛憎や罪悪感などを細やかに表現しており、読者は彼らの動機や行動に共感したり反感を持ったりすることができる。登場人物たちの人間性が、物語の深みや重みを増している。

以上のように、『#真相をお話しします』は、現代の社会や人間を鋭く見つめた作品だと思います。ミステリーとしての技巧と、社会派としてのメッセージが見事に融合しています。