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地羊鬼の孤独

【中国妖怪を模倣した連続猟奇殺人事件に挑む刑事と、その背後に隠された過去の謎と怪異。密室、呪術、バラバラ殺人……謎と怪異が溶け合う未知のホラーミステリー

 

 

本のタイトル  地羊鬼の孤独

 

出版社  光文社

 

作者  大島清昭

 

 

♡あらすじ ♡

 

全裸遺体の入った棺が、市内で次々に発見された。動機の見えない一連の殺人を繋ぐものは、現場に残された中国妖怪「地羊鬼」の名前のみ。新米刑事・八木沢は、オカルト担当を自称する警部補・林原とコンビを組み、捜査を進めるが、事件の全容はもはや人間の手に収まらないものになっていた。過去の連続児童誘拐殺害事件、密室変死事件との関連が浮かびはじめ、事件の真相に迫るにつれ、八木沢は自らの運命にも直面することになる。

 

 

♡見どころ♡

 

中国の伝承に基づく地羊鬼という妖怪の設定と、その恐ろしい能力と行動パターン。

現代の都市を舞台に繰り広げられる、衝撃的な猟奇殺人の描写と、その背後に隠された驚愕の真実。

事件の捜査を通して、登場人物たちの過去や人間関係が次第に明らかになり、読者の感情を揺さぶる展開。

密室や呪術といったオカルト要素と、科学や論理といった推理要素が巧みに組み合わされた、ホラーとミステリーの融合作品。

 

 

♡感想♡

 

私が今まで読んだ中で最も恐ろしくて面白い本です。作者は、中国の妖怪に関する豊富な知識と、緻密な構成力を持っています。地羊鬼という妖怪の正体や能力は、読んでいるだけでゾッとしました。また、事件の真相が徐々に明らかになる過程は、驚きや恐怖の連続でした。登場人物たちの過去や人間関係も、深く掘り下げられていて、感情移入できました。特に、主人公の八木沢は、事件の捜査を通して自らの運命に直面することになり、その成長や苦悩が印象的でした。彼は、私にとっても共感できるキャラクターでした。

 

 

♡独自の視点 ♡

 

ホラーとミステリーのジャンルを超えて、人間の孤独や絆についても考えさせられる作品だと思います。地羊鬼という妖怪は、人間の心の闇や欲望を映し出す鏡のような存在です。事件に巻き込まれた人々は、それぞれに孤独や苦しみを抱えていて、地羊鬼に操られたり、利用されたりしています。しかし、彼らは、自分の過ちや罪を認めたり、他人と向き合ったりすることで、救いや希望を見出すこともできます。この本は、人間の弱さや愚かさだけでなく、強さや優しさも描いていると思います。

 

 

♡まとめ ♡

 

地羊鬼の孤独は、中国妖怪を題材にしたホラーミステリーです。猟奇殺人事件の捜査を通して、登場人物たちの過去や人間関係が明らかになり、読者の感情を揺さぶります。また、人間の孤独や絆についても考えさせられる作品です。恐怖と驚きと感動の連続で、一気に読める本です。

 

 

♡オススメ ♡

 

ホラーとミステリーが好きな方には、ぜひオススメしたい本です。中国の妖怪に興味がある方や、密室や呪術といったオカルト要素が好きな方にもオススメです。人間の心理や感情についても深く描かれているので、人間ドラマが好きな方にもオススメです。この本は、あなたの想像力や感受性を刺激するでしょう。