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推し、燃ゆ

推し、燃ゆは宇佐見りんさんの芥川賞受賞作品です。ままならない現実を生きる女性がアイドルに夢中になり、けれどもそのアイドルが暴行事件を起こして引退を決めてしまい、心の拠り所の喪失に直面する様を描く物語であります。



主人公のあかりは、地下アイドルの上野真幸に心酔し、彼のために全てを捧げる「推し活」をしています。しかし、推しの炎上事件によって、あかりの生活は崩壊していきます。

この本の感想は人によって様々ですが、私は以下のように思いました。

推しという現代的なテーマを扱っているのに、文体は古典的で美しいと感じますし、あかりの推しに対する熱狂的な思いや苦悩が、細やかな心理描写で伝わってきました。



推しを神のように崇めるあかりの姿は、宗教や信仰にも通じるものがあると思います。

 


推しに全てを捧げるあかりの生き方は、自分には理解しにくいところもありましたが、何かのために何かを頑張れるというのもいいなと思いました。
最後の綿棒を拾うシーンは、あかりが自分の人生に目を向け始めるきっかけになるのかなと期待しました。
以上が私の感想です。あなたはどう思いますか?🙂